1.設立趣旨
いま愛媛県南予地方は、クリーンなイメージが先行する風力発電による“無秩序な乱開発”の危機に直面しています。現在、巨大風車建設を規制する法律や基準はなく、周辺地域に対する配慮は事業者の倫理観と自制心に委ねられています。個々の建設予定地においては、地区住民が自力で情報収集や勉強を行い、事業者や自治体と協議するしかなく、多大な時間的・経済的負担を余儀なくされています。 このような状況のもとで、県下には、西予市・宇和島市・愛南町合わせて 100 基を超える巨大風車が計画されています。さらに近年、風車の大規模化に伴い“健康被害”や“自然破壊”はより広範囲に及んでおり、南予は新たな公害問題の“全国屈指の被害地域”となる恐れすらあります。風力発電の在り方について、もはや建設地域の住民だけではなく、県内の有識者や一般市民も含めて真剣に検討すべき時期が来ています。